美しい

The Perfect Disaster『Up』を聴いて、Yo La Tengoの『May I Sing with Me』を思い出した。そして、前者のほうが三年ほど早く、アコースティック・ギターノイズ・ジャム・ロックみたいなスタイルをやっている。時期を無視するにしても、後者の評価のされ方を見ると、いまだ無名に思える前者はなんとなく不憫だ。久々にThe Charlottesを聴いたらこれがかなり良い。色々と無名なシューゲイザーバンドを掘り下げてからこのバンドに帰ってくると、このバンドの、キャッチーなメロディーと苛烈なノイズのバランス感が素晴らしかったことに気づく。学校や社会といった組織というものは嫌なものだが、怠けがちな人間を社会に引き出すという点では偉大で、嫌さと正しさのバランスが絶妙だと思う。「手弁当」と聞くと、わたしは手のひらに小さい弁当箱が乗っている様子が思い浮かぶのだが、自前の弁当を外出先に携行するから「手弁当」なんだ、と気づいた。夕方、The Bardots『Sad Anne』のCDを流しつつ、少し寝た。とくだん好きなバンドというわけでもないのだが、そういうポジションのインディロックがいちばん心地よい時がある。ケーズデンキに行って、ゆで太郎であえて豚バラ葱中華そばを食べて、駅に行って、ミスターマックスに行った。外出するときに目的地がたくさんあると楽しい。ゆで太郎の真髄は、やはり冷たい蕎麦なのかもしれない、と思った。駅には定期券更新のために行ったのだが、なんとなく走りたい気分になって走って窓口まで向かったので、めちゃめちゃぜえぜえの人が来た、と駅の人をびびらせてしまったように思う。売っていたキャンパスノートに「東大生の85%以上が使っていた」みたいな文言の記された紙がくっついていたのだが、ノート業界じたいほぼキャンパスノートの独占状態だろ、と真っ当なことを思った。