冗談とは言え

包摂って大事だ。だいぶ前のこと、父親と一緒に個人経営のレコード店に行って、そこでレジを打ってもらっている少しのあいだ店内を眺めていたら壁に立てかけてあるZTTレコードのコンピレーションLPを発見し、即座にそれもレジに出したことを覚えている。それは『I Q 6 Zang Tumb Tuum Sampled』というコンピ盤で、当時わたしがはまっていたArt of NoiseやPropagandaの曲も入っている、正にZTT全盛期のオールスター盤のようなレコードだった。その店では、店員の人とNik Kershawの話をしたこともある。14時開店という悠長さと、オリジナルのトートバッグが売られていることが良かったレコード屋だ。Popsicle『Lacquer』、良い作品だ。良質なギターロックであり、良質なスウェディッシュポップでもある。久々にRideの『Going Blank Again』を聴いて、Rideの底力を感じた。"Leave Them All Behind"のギターノイズの、良い意味でのくどさはすごい。ギターポップかつサイケデリックポップ、というのが完成している。持っているCDを元にDiscogsに新しいリリース、あるいは抜けている情報を追加するというのを久々にやっているのだが、自室でCDと機械を交互にいじっているだけなのに社会貢献ができている感覚があって楽しい。わたしのコレクションが整理できるという点でも楽しい。中学生のころ通っていた塾で「日本語の文章を文節/単語に区切る」というのを教わっていたとき、先生が「文法的には『私は』の直後に読点を置くことは間違っている」と言っていたことが記憶に残っている。「明日」と「昨日」は、逆の意味になるわりには見た目が似すぎている。「松本人志のいたころのテレビはまだ面白かった」と人々が言い始める時は来るのか。せんべいを食べていたら、知らぬ間にパッケージの袋が水で濡れていて、気持ち悪かった。「日記は感想を書くことを禁止すると続きやすい」みたいな意見、分からなくはないが、少しもやっとくる何かがある。