テルベックス

法律があるという理由だけで犯罪をしない、めちゃめちゃ気性は荒いが、自制心がとても強い人っているのだろうか。駅で、会社員と見えるふたりの人が喋っていて、そのあと片方が他方にガッツポーズをして別れていった。以前よく電車の車内で一緒になっていた、どんなに満員であってもにゃんこ大戦争をやめない人をきょう久々に駅で見かけた。バンド名ってだいたい変だ。変じゃないバンド名って少ない気がする。'The Beatles' て、と思う。正体不明の木の実を踏んだ。見上げると、スギっぽい、少なくとも裸子植物っぽい木があった。ぶちっ、というような破裂の感覚が靴越しに伝わってきて不快だった。部屋にいる虫を誤って殺してしまったときのような不快さ。きのう知った、矢野顕子氏の「繰り言じゃなくて『水が飲みたい』みたいな歌を歌っていたい」(大意)みたいな発言が良くて、ひとの哲学に触れる嬉しさがあった。「見ないうちに大きくなったな」と言われた経験は無いような気がしていたが、よくよく考えるとある。飴を咥えた少女が、おもむろにパスモを取り出しそれを改札にかざしたと思えば、ぬっとスマホを取り出していてかっこよかった。小1くらいに見えた。電車が発進すると同時に、車内にいた虫がよろけているのを見た。虫に人権のようなものがないのは通念的なことだが、そのことが妙に生々しく感じられた。「平岩紙」という名前はかっこよすぎる。ハロプロの中古CDをネットで頼んだら、直筆のサインがブックレットにあった。インクの質感もあり、確実に本物だ。サイン会のときのものっぽい。アイドル趣味などに理解のない共同生活者が売り払ってしまった、としか思えない。そう思うことにする。嬉しさも、ある。Capsule Giants『Hello Heroes』を聴いている。シューゲイザーギターポップバンドのRocketshipの人がエンジニアをしているらしく(わたしは、音楽作品における「エンジニア」がよく分かっていない)、ふにゃっとしたノイズポップ感は確かに通ずるものがある。ぶち上げみたいな曲はないが、日本のギターポップとしてはちょうど気持ちいい部分を突いているかもしれない。ギターノイズをやりつつ、守備完徹、朴訥とした雰囲気を醸し出している。King Gizzard & The Lizard Wizard、やってる本人たちがほんとうに楽しそうで、憧れる。

変な赤い眼鏡を6つ用意して、「黒い無地の服で揃えよう」という打ち合わせもしたんだろうな。