うたびこ

1980年代におけるリミックスっていい加減なものが多い。本当に、イントロ〜Aメロ〜サビの部分のインストverをオリジナルverの頭に繋げただけ、みたいなのが偶にある。Strawberry Switchbladeを久々にちゃんと聴き、感涙をする。ファーストにしてラスト『Strawberry Switchblade』は本当に名盤だ。このアルバムの豪華改訂版として1997年に日本で発売された『ふたりのイエスタデイ+9』で、大体の音源を網羅できてしまう切なさ。"Since Yesterday" B面の"By the Sea"、その他リミックスなどは取りこぼすが。"Let Her Go"等のキッチュなポップだけでなく、(ダークウェイヴとまではいかなくとも)深みのあるシンセポップが聴ける。4ADの諸アーティスト(Cocteau TwinsやHis Name Is Alive等)にも通ずる、ドリームポップ的な美意識もある。この後、Rose McDowallはめちゃめちゃインダストリアル系の作品に参加しているので、この毒々しさと寂寥を行き来する絶妙な作風は、ゴスロリ趣味に加えて元々の興味が反映された結果でもあるのかもしれない。Wednesdayの『Rat Saw God』も聴いた。かなり強力なシューゲイザーアルバムだった。ビジュアルともにキマっててかっこいい。妙なダークさがあり、先行シングル"Bull Believer"の破れ方がえげつないが、ギターロックとしてキャッチーなところがある。やっと、腰を据えてBjörkを聴きはじめた。あまり聴いていないアーティスト。これから、最初の3枚をリピートしようと思う。今までだと2ndの『Post』が一番聴いている作品だが、『Debut』のほうが好みかもしれない。オーガニック・自然発生・ハウスみたいな衝撃。

 

【本日の1枚】Advantage Lucy『Oolt Cloud』(2001)

アツい。じわじわと良くなってきている。ドリームポップ/シューゲイザーっぽいところまで突っ込んでいてすごい。この間Twitterを見ていたら、ギタリストの方のアカウントを発見して驚いた。すごい普遍的な良さがあるバンドだ。形容しがたい、直感的なキャッチーさがずっとある。