Ifwhen [2003]

All Natural Lemon & Lime FlavorsのMarc Sorrillo(gt)とBrian Doherty(dr)が2000年に立ち上げた、Ifwhenのファーストアルバムです。

ユニオンレコード新宿の2階で購入しました。あの建物の2階部分は「新宿中古館」という名前らしいけど、新宿はディスクユニオンが多すぎるので定着していない。あの建物、1階のユニオンレコードばかりが売り出されているのと、2階へと繋がる階段が店舗の奥まった場所にあるから、上のフロアの存在をまるまる知覚していない客も多いのではと思う。「ユニオンレコード」とうたいつつも、2階ではCDを、3階では本を扱っている。少し本題に戻ると、このIfwhenのセルフタイトルCDはわずか¥300ほどで購入した。本来はなかなかのレア盤だと思う。一切のストリーミング・Bandcampにも登場していないことに加え、何故か日本限定で発売されたため。このような盤を投げ売りするクレイジーさを時折見せられると足しげく通ってしまう。それがディスクユニオンなのかもしれない。

内容はAll Natural…同様、シューゲイザーに分類できるようなものではある。All Natural…は1990年代後半という、シューゲイザーの第1波を間近に経験した年代にありながらも、少しニューゲイザー的な"オーセンティック/オリジナル・シューゲイズを踏襲し尊重する"視点を持っている、レアなバンドだと思っている。具体的に言うならばマイ・ブラッディ・ヴァレンタインをオマージュしたような作風。

だけどIfwhenはそこからだいぶ趣旨がかけ離れたイメージで、SoundCloudに転がっていそうな、ひとりDTMシューゲイザーとも言うべきギターノイズ・ミーツ・打ち込みサウンドな音響で、かなり大胆に聴こえた。Sweet Trip『Velocity: Design: Comfort.』も想起させる、角ばったぎこちないエレクトロニカ感が回りまわって新鮮に感じられる。突飛なシューゲイズ・ポップとしてリイシューのひとつやふたつ打診がかかっても良いような気はするが…

 

*この記事は本ブログを始める前にわたしが別のサイトで書いていた記事を移行したものです*