レコード屋へ行く。さいきん行っていない吉祥寺のほうへと羽を伸ばしてみようかと計画しながら最寄駅まで自転車を運転した。途中まで母も一緒に自転車を走らせていたが、いつの間にかいなくなっていた。駅には長らく会っていない同級生だけがいた。用を足そうとトイレを探す。まったく知覚したことがなかったが、無人駅と言えどもお手洗いくらいはあるらしい。向かうと、異性の人がトイレの中にいたようで、駅の職員が注意をしている。トイレにいたその人は役所の職員だったらしいが、懲戒免職になったらしい。やっと入れると思ってトイレに入ると、異様に狭く、クレジットカードの番号を入力する機械のようなものが壁に取り付けてあった。そこでは靴と靴下を脱いだ。用を足し終わり外へ出た。ひとり待っている人がいた。その人はトイレに向かおうと歩みを進めたが、トイレでない、職員のみが立ち入れる部屋のほうへと間違って向かってしまったらしく、駅の職員に注意された。私がトイレはこっちですよ、と声をかける。そのとき、私はトイレの中に靴と靴下を忘れてきたことを思い出す。取りに帰るので、一旦待っていてください、と言う。何回か取りに帰って、やっと靴と靴下を履く。何回か取りに帰ったのは、戻ったらトイレがベッドになっていたためだ。外へ出る。線路のほうへ行く。昔の同級生しかいない。私の好きな曲の歌詞を口ずさむ人と、こしょうの瓶を逆さまにして全てを駅のホームにふりかける人がいる。駅の外には大きい猫が数匹いる。わたしはイヤホンを付け、日陰になる場所からその猫の写真を撮った。撮っていたら、案の定ほかの人たちも集まってきた。私が見つけた猫なのに。撮っていたら、その猫たちの中の一匹がこちらに跳びかかってきた。駅のホームは地上7mくらいあったと記憶しているが、その7mを軽々と跳んだ。跳んで駅のホームに入ってきて、私たちは一瞬あとずさりをするが、それに気づいた猫は所在なさそうにして駅のホームから飛び降りた。