キャッシュ

めちゃめちゃ野球部みたいな人が自転車に乗って、声の高い男性の歌うポップソングみたいなものをスマホから直で流していてヤバかった。駐輪場じゅうに響かせていた。わたしが朝から行動しなければいけないということには納得するが、朝から大量の人が外に出ている理由についてはまだ納得していない。きょうトイレに、平井堅の"瞳をとじて"を口笛で吹いている人がいてヤバかった。設定や作り込みの無さそうなキャラクター/マスコットというのを見たとき、確かにかわいらしいとは思うのだが、サンリオなどのキャラクターと比較したときの奥行きの無さのことを考えると、好きになりすぎないほうが良いような気もする。SNSを見すぎてメタ的な認知能力が上がりすぎて、逆に物事の把握が下手になっているような気がしている。外界の情報に全体重を預けてそれを受理することが難しくなっていて、つねにその質や性質について疑いの眼差しを向けてしまい、結果的に情報の咀嚼にかかる時間が増えている。「満たす」「満たさない」を見たあとに「満たない」を見ると、かなり不安になる。中学の、下ネタが最高、みたいに周りがなっている時期に、1人の教師が「そんなことを言うなよ、気持ちよくさせてくれ」みたいなことを生徒に対して言って、いくつかのクラスメイトがその言い回しに性的なニュアンスを感じ取ったみたいに笑っていたことを思い出した。下品でどうしようもなくグロテスクだ。電車でノイズを聴いていたら人の話し声が流れて、こういうスキットっぽい演出をするノイズもあるものなのだなあ、と思っていたら、ふつうに、私の背後でめちゃめちゃでかい声で会話している外国人のものだった。書くことに興味のなさそうな文章ってあって、改行の使い方や呼応表現、自/他動詞の混同などを勝手に頭の中で添削してしまう。意味を超えた言葉になんの執着もないんだな、と思う。公共のトイレにある、手を突っ込んで乾かすやつが「ウイルスの拡大防止のため運行停止です」みたいになっていた時期は意味がわからなかった。Ramlehの人がBreathlessというバンドでドリームポップみたいなことをやっていることを知り、びっくりした。このまま行くと、自分からまったく働きかけないと、ちいかわをちゃんと読まずレッドツェッペリンをちゃんと聴かない人生になる。風呂で全身を洗った後に湯ですすぎ、浴槽に入ったらまだ背中に泡が残っていてびっくりした。老人の入浴って目も当てられないんだと思う。