航路標識の彩色

いつも通る道に、気にはなるが外見だけではまったく素性が分からない建物があって、調べてみたらボート免許の取得のための施設だった。たぶん私が足を踏み入れることは一生ない場所。自分とはまったく違う世界に生きていて、違う学問・職業などを志している人が必要とする知識みたいなものに憧憬を感じてしまう。書店に行くと建築技能士の本をぱらぱらめくったり、メダカ養殖技術についての本を手に取ったりしてしまうところに表れている。ボートの免許について少し調べてみたら、裸眼の視力がある程度よくないと厳しいらしい。確かにそうか。考えたこともなかった。新しい物差しを得られた気持ちになれるのと、この世界の大体が人によって動かされていることを感じられるのでそういう知識はよい。昨日はDrive Like JehuのCDをめぐってヤフオクで入札競争をしたが、折れた。「折れた」と言っても、最初に払える限度額で入札をしておいて、相手がそれ以上の入札額を提示してきたというだけではあるが。自動延長、2分くらいでたのむ。あれで小1時間くらい無駄にしてる人は沢山いると思う。やはりヤフオクで何かを逃すと何かが煮え切らなすぎるぞ。「購買」へ向かうベクトル上を一心不乱に走って、いまはそのベクトル上の半端な位置にいる。何かを買いたい。Drive Like Jehuの1stは緊急度が高いウォントだっただけに尾を引く。ネットの買い物って怖すぎるよ。少し手が震えたし、時間が延長されている間は15秒おきに1回くらいのペースでヤフオクを見ていた気がする。狂う。

 

【本日の1枚】Here『Swirl』(1993)

シューゲイザーチェコ出身のバンドらしい。めちゃめちゃ録音が粗雑で、流麗なドリームポップとしては聴き難い部分があるが、流麗なノイズロックくらいのつもりでなら聴ける。My Bloody Valentineとかを聴いて影響を受けたのだろうか。当時のチェコにどのくらい他国の音楽が貫入していたのかを推し量ることができない。ボーカルもメロディも、悪い音質とギターノイズに埋もれてしまっていて、正直何が何だかよく分からない。でもそのオブスキュア感も味わってこそなところはある。